とくしま空き家スタイル

TOP空き家の利活用事例 > 空き家利活用事例⑧「Cafeオリジン」

Cafeオリジン

 

●生まれ育った町で念願の古民家カフェを開店

石井町ののどかな農地が広がる地域に、突如現れる立派な古民家。
令和元年10 月1 日にオープンしたばかりのCafé オリジンさんです。
取材に訪れた際は、平日の閉店間際にもかかわらず、ご家族連れやお友達同士のグループが多数来店され、にぎわっていました。

 
4部屋分ほどの広い店内には畳のお座敷とイス席があります。

 

 
(左)店長の中川さん。明るくて笑顔が素敵な女性でした。/(右)シフォンケーキと期間限定のいちごラテ

 

店長の中川さんは、石井町生まれ石井町育ち。

生まれ育った石井町でカフェを開店したい!という夢を大学生の頃から抱いていたとのこと。
大学卒業後にブライダル関係の会社に就職され、社会経験を積んだのち、念願のカフェ開店に向けて準備を始めたそうです。
調理師免許を持つお母様と2人でメニューを考え、毎日手作りしています。

石井町はじめ徳島県の食材を使ったランチは日替わりです。

 

●初めての物件探し。素敵な古民家に一目惚れ!

まずは不動産業者に相談し、良い物件が見つかるまでは待っていたそう。
1ヶ月ほどたった頃連絡があり、紹介してもらった物件がまさに現在のお店。
1件目で気に入った中川さんは、この物件を借りることに決めたとのことです。
築100年以上の古い物件のため、ある程度は好きに改修してよいと言ってくれたそう。
不動産屋業者を通して、大家さんに許可をもらいながら改修を進めました。

 
改修前の様子。松が描かれたふすまや鶴が彫られた欄間はそのまま使用されている。


●意外とお金がかかったのは・・・?

5年ほど前まで大家さんがお住まいだったため、老朽化は少なく水回りのリフォームなどもされていま
した。空き家判定士に調査を頼んだところ、状態は良好だったとのこと。
壁と床を直したくらいであまりお金はかけず、できるところはご自身で改修したそう。
一番お金がかかったのは、浄化槽の入れ替え!
住宅と違い、不特定多数の人が訪れる店舗などでは必要とされる性能が高くなるため、入れ替えは必須だったとのこと。中川さんも想定外の出費だったとか。
1000 万円ほどのリフォーム費用のうち、ほとんどが浄化槽にかかった費用でした。
下水道が整備されていない地域で店舗などへの空き家の利活用を考えている方は、お気をつけください。

(下水道の整備状況は、物件の所在地である市町村役場に尋ねると教えてもらえます。)

 
屏風、タンス、時計などは大家さんのもの。建具も素敵!店内の机などはもらいものが多いそう。


●「地域とのつながりを持てる場」に

カフェとしてだけではなく、老若男女いろんな人が交流できる場にしていきたいと語る中川さん。
大家さんがお住まいの頃から近所の方が集う場所だったため、今も地元の方々がたくさん訪れてくれているそう。
今後は、硬筆教室や、2階をギャラリーにするなど予定しているとのこと。
今後の展開も楽しみです。

 
お子様が遊べるスペースや個室が用意されているので、子連れのお客様も安心。

 

 
4部屋分ほどの広い店内には畳のお座敷とイス席があります。

 

 
床の間やランプに飾られている植物は、知り合いの花屋さん作。ブライダルのお仕事時代に知り合った
方々とのおつきあいを今でも大事にしているそう。

 

 
客席から見えるのどかな風景に癒やされます。中庭は庭師さんにきれいにしてもらいました。

 

<物件概要>

名称  Café オリジン
場所  名西郡石井町高原字池北227-1
構造・規模  木造2階建て
建築年  築100年以上
Instagram  Orijin.101 ※営業日はInstagram でご確認ください。

<取材時期>2019 年12 月

一覧へ戻る

TOPへ戻る